汗に含まれる主な成分~良い汗・悪い汗の違いを知って嫌な臭いとさよなら!

汗に含まれる主な成分~良い汗・悪い汗の違いを知って嫌な臭いとさよなら! ヘルスケア

匂いで他者に迷惑をかける「スメルハラスメント(スメハラ)」という言葉が注目されています。体臭が少ないと言われる日本人ですが、そのぶん他人の匂いには厳しい社会です。

特に汗の問題は、誰もが少なからず悩むところでしょう。とはいえ、汗は人体にとって重要不可欠なもので、さまざまな条件によって成分の違う汗が発生します。発汗のメカニズムを理解して、上手な汗対策を学びましょう。

汗に含まれる成分

動物の中で大量に汗をかくのは、人間と馬ぐらいだといわれています。汗は気化熱により体表面の温度を下げるはたらきがあり、これにより適度な体温が保たれています。通常かく透明な汗の成分は99%が水で、あとの1%ナトリウムや塩素、カリウム、カルシウム、重炭酸などが含まれています。

汗をかく3つの要因

汗をかく理由はさまざまですが、主に3つの要因があるといわれています。どんなときに汗をかくのか、みていきましょう。

  • 温熱性発汗

最も多いのが「温熱性発汗」。暑いときや運動して体温が上昇したときにかく汗です。個人差はありますが、1時間で最大2~3リットルもの汗をかくとされ、夏場に水分を取らず運動をすると、たちまち体温が上がって脱水症状を起こしてしまいます。

  • 精神性発汗

緊張やストレスによる「精神性発汗」、いわゆる「冷や汗」です。手のひらや足の裏,脇、おでこに汗をかくことが多く、気温に関係なく発生します。

  • 味覚性発汗

辛い物や刺激物を食べたとき、顔にたくさん汗をかくのが「味覚性発汗」。特に鼻の頭やフェイスライン,口の周りの汗腺に集中して汗をかきます。

汗の種類

汗の種類

汗は皮膚の「汗腺」という器官から分泌されますが、汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン線」があり、それぞれ汗の成分が違います。

  • エクリン腺から出る汗…全身にある汗腺。透明で無臭の汗を分泌。
  • アポクリン腺から出る汗…脇、下腹部などにあり乳白色の汗を分泌。

エクリン腺から出る汗

エクリン腺は全身に200~500万個あり、粘膜などをのぞくほとんどの部位に分布しています。主に体温調節のために発汗し、出てきたばかりの汗はさらっとして水のように透明。この時点では匂いもありません。

しかし、皮膚の中に存在する常在菌によって水分以外のわずかな成分が分解されることで、変質して匂いが発生することがあります。

アポクリン腺から出る汗

脇の下や乳首、下腹部など、特定の「毛の生えている部位」にあるのがアポクリン腺。特に脇の下に多く集中しています。汗腺の出口が毛根にあり、白く濁った汗の中には脂質やたんぱく質などが含まれています。

この汗は出た時点ではほぼ無臭ですが、常在菌で分解されると独特の悪臭が発生し、「ワキガ」と呼ばれるものになります。

汗が臭くなるのはろ過機能がちゃんと活動していないから

汗が臭くなるのはろ過機能がちゃんと活動していないから

汗がベタついて匂いが発生しやすい人がいますが、これは汗腺の「ろ過機能」が低下しているためです。汗が分泌される際、通常は体に必要なミネラルなどは、汗腺でろ過されて再吸収されます。しかし、ろ過機能が低下すると汗に混じって出てしまい、ベタベタや匂いの元となります。

また、体は大切なミネラルを失うため、体調不良などが起こりやすくなります。

汗が臭くなる成分

汗腺のろ過機能の低下で分泌されるのは、ミネラルだけではありません。「アンモニア」「酢酸」「イソ吉草(きっそう)酸」など、常在菌のエサとなりやすい成分が汗に混じって分泌されることがあり、さらに匂いが発生しやすくなります。特に疲労やストレスがたまっていたり、肝機能が弱っていたりすると、血中のアンモニア濃度が高くなるため、汗が悪臭に変わりやすくなります。

また、胃腸の機能が低下しているときも、腐敗臭が汗から発生しやすくなります。いつもより汗が匂うときは、体調不良を疑ってみましょう。

  • アンモニア…尿にも含まれる、ツンとした刺激臭
  • 酢酸…酸っぱい、発酵したような鼻をつく匂い
  • イソ吉草酸…納豆にも含まれる、蒸れたような悪臭

よい汗と悪い汗の違い

汗には「よい汗」と「悪い汗」があるのをご存じでしょうか。血液中の血漿(けっしょう)から汗が生成され、汗腺できちんとろ過されて分泌するのが「よい汗」で、機能がうまくはたらかなかったのが「悪い汗」です。それらの違いを説明していきます。

よい汗

体が活発に代謝しているときは、健康的な「よい汗」が出ます。たまには体を動かし、すっきりと発汗を促すようにしましょう。良い汗の特徴は以下のようなものです。

  • 汗腺でろ過され、さらさらしている
  • しょっぱくない(塩分濃度が低い)
  • 蒸発しやすく体温調節にはたらく
  • 雑菌の繁殖による嫌な匂いがしない
  • 老廃物が混在せずほぼ水に近い
  • 体温の上昇とともに自然に出る汗

悪い汗

基本的に汗は人体に必要なものですが、体調不良を示す汗は「悪い汗」と考えられます。悪い汗の原因を考えてみました。

  • 汗腺のろ過機能がはたらかず、老廃物が多い
  • ベタベタして蒸発せず体温調整が効かない
  • 内臓などの不調によりアンモニア臭が気になる
  • 常在菌が繁殖して強い匂いを放つ
  • ショック症状にともなう全身の大量発汗

悪い汗は皮脂や老廃物も押し流す役目があるので定期的に流す必要あり

老廃物を多く含んだ「悪い汗」は、積極的に体外に排出することが重要です。定期的に発汗を続けるうちに老廃物が押し流され、次第に汗腺のろ過機能が戻ってきます。正常なろ過機能がはたらくことで、汗の匂いも気にならなくなります。

悪い汗を流す方法

悪い汗を流す方法

「悪い汗」を体外に流すために、おすすめしたいのが「汗腺トレーニング」。ドロドロの悪い汗を流すには、きつい運動よりもじっくり体を温める方法が効果的です。おすすめの方法をご紹介しますので、ぜひトライしてみてください。

<悪い汗を流す!汗腺トレーニング3選>

  • 手足高温浴
  • 半身微温浴
  • 適度な有酸素運動

手足高温浴

ふだんのお風呂よりも少し熱めの42~43度のお湯を、浴槽の半分ほど張ります。中に椅子を置き、ひざ下とひじから下を同時に10~15分ほどお湯につけて温めます。これはゲルマ温浴などでも用いられる血液循環法で、汗腺が衰えやすい手足の先を集中的に温めることで、全身に血がめぐり5分ほどで大量の汗が出てきます。

それでも汗が出にくい人や、肌が赤くなる人は、ぬるめのお湯から試してみてください。

半身微温浴

体温よりわずかにぬるめ(36度程度)のお湯を使った入浴法です。心臓より下、みぞおちあたりまでお湯につかり、10~15分ほど半身浴をします。熱いお湯よりも芯からしっかりと温まり、体に負担もかかりません。少しぬるいなと思ってもじわじわと汗が出て、湯上りの温かさも長続きします。

入浴前と入浴後に、たっぷりと水分を取ることを忘れないようにしてください。

適度な有酸素運動

「汗腺トレーニング」は、有酸素運動も効果的。一気に体温が上昇する激しい運動よりも、ゆっくりと心拍数があがる運動がおすすめです。毎日軽く汗をかく運動を90分行うことが理想ですが、運動に慣れていない人は無理をしないペースで続けましょう。

腹式呼吸を取り入れると、より有酸素運動の効果がアップします。

<おすすめの有酸素運動>

  • 少し早足でのウォーキング
  • 全身を使ったストレッチ
  • 水中で歩く、ゆっくり泳ぐ

臭いがきつくなる間違った汗対策

自己流で間違った汗対策をしている人が、たくさんいるようです。かえって匂いがきつくなるだけでなく、健康を害することもあるため、注意してください。

<間違った汗対策の例>

  • 乾いたタオルで汗を拭く
  • 取る水分量を減らす

乾いたタオルで汗を拭く

汗は体温調整をするために必要なもの。乾いたタオルでゴシゴシ拭いてしまうと、体温が下がらずまた汗をかいてしまいます。そっと押さえる程度にして水分を残し、体表面から水分を蒸発させましょう。おしぼりやノンアルコールのウェットティッシュで拭くのもおすすめの方法です。

取る水分量を減らす

「汗をかかないように水分を控える」という人がいますが、脱水状態になると危険なので絶対にやめましょう。また、水分が不足すると便秘が起こり、悪臭を放つガスが腸から体内に吸収されて、息や汗から放出されるようになります。

まとめ

人間ならだれもがかく「汗」。実は健康に生きるために重要な役割を果たしています。発汗の仕組みを知り、匂いの原因をコントロールすることで、真夏も快適に過ごすことができます。運動や入浴法にも一工夫すれば、さらによいでしょう。ぜひ「よい汗」をいっぱいかいて、快適に過ごしましょう。

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